盆地を突っ切ったヒグマ

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12月2日12:40。富良野市山部から富良野市街地に抜ける「基線」を車で走行中、ヒグマの足跡を発見。幅16cmでオスの成獣のサイズ。予定を変更してGPSでプロットしながら追跡した。

東の東大演習林から出てきて空知川を渡り、国道を横切ったのち、広々とした農地のまんなかを突っ切って西へ西へ移動していた。芦別岳の山麓の森に足跡は消えていたので、どこにも通報はしなかった。

12月3日7:56。「山部中学校の敷地にヒグマの足跡があったので注意」という旨の小学生の保護者向けのメールを受け取る。昨日のトレースはそんなところを通っていなかったので中学校の敷地から再び追跡。幅はまた16cmと昨日と同じサイズ。
今度の足跡も東から西へというルートだったが、なんと山部神社、福祉センター、市街地の民家の軒下、保育所、中学校を通過して広々とした畑地に抜けていた。そのまま西へ向かうのかとおもったら東へ戻るように畑のなかで足跡は弧を描いていた。そこで夕暮れになり追跡終了。
市の農林課の職員が来て調査をしていた。夕方、パトカーや消防の広報車が走りまわり、小学校からは「熊が出ているのでお迎えに来てください」という連絡が入った。

12月4日に北海道新聞富良野地域面にこのことが掲載されたが、西へ真っすぐ抜けた足跡のことは書かれていなかった。同じタイミングで2個体が歩いたのだろうか。
2018年12月6日